Just do it. 〜答えはそこにある。いやそこにしかない〜

デブサミ2008感想です。すみません、特定の講演の感想ではないです・・・・

僕は今回は今僕が最も興味があることの一つである「アジャイル」に関する公演をメインに聞いた。仕事で関さんの講演が聴けなかったのが残念だが、朝一の平なべさんのと、片山さんのと、最後のパネルディスカッションはちゃんと聞くことができた。

今回のアジャイルのセッションでは「リーダーシップ」についての議論があったのが印象的だった。僕は以前からソフトウェア開発という風に範囲を限定しない立場でのリーダーシップというのに非常に興味がある。そしていくつか持論も持っている。

僕の中では「リーダーシップ」と「マネジメント」を発揮するのは別だと考える。(結構人間系というか、自己啓発や成功するためには系ではこの分離はめずらしくない)。

よく聞く例えだが、森を切り開いて道路を作る時に

  • リーダー:木に登ってどっちの方向に進むべきかを木を切る人に伝える
  • マネージャー:効率よくリーダーの示した方向へ木を切り倒していくかを実践する

こんな具合だ。そして僕の持論として「良いリーダー」のための4要素。

  1. グループの状態の把握
  2. グループの要求の把握
  3. グループへの明確な方向性の提示
  4. グループとの信頼感

この4つを自分の中では納得して持っている。
そして平鍋さんが言っていたリーダーの4象限のうちの「技術に関する知識」というのは、要求を汲み取って矛盾のない方向性を出すためにあった方が良い能力なんだと僕は考える。片山氏の言っていた折衝力というのは僕の中ではリーダーの方向性の提示と信頼感の構築にかかわってくる話だ。片山氏はカリスマをあまり良く評価していなかったが、明確な方向性を提示して人を引き付けたいようなときには一種のカリスマがあった方が良い時もある。
(マネージャーはそれとは別に、グループの人達をよりやる気にさせる環境づくりに励む役割だと思う。僕の中で良いマネージャーの資質というのは固まっていない。)

と、こんな話をパネルディスカションの後、片山氏にぶつけてみた。彼は静かにうなずきながら聞いてくれた。そして



「うんうん。それでもいいんじゃないかなとおもいますよ。」



最初は、謙虚に答えてくださったんだと感じつつ、家路についていたわけだが、ふと気づいたのだ。
彼は「それでも」と答えてくれたのだ。

この「それでも」という言葉に、僕は打ち抜かれた。

僕は同意してほしかったのだ。僕の意見は正しい、私も賛成だと。
僕はこれまでいろいろ思いを巡らせては、こうしてどこかに書き記したり、人に話したりしてきた。

正しい答えなど無いとは分かっていながら、僕は自分の答えに自信を持ちたかったのかもしれない。
そして片山氏に思いをぶつけたときも同じ思いだったのだろう。
しかし片山氏は「それでもいいんじゃない」と答えてくれた。
そう、こういう問題というのは、答えというのはないんだ。いろいろな人たちがいわゆる成功者たちから何かを学び取ろうとする。
そして、いろいろ分析し共通点を見出し普遍的な要素だと予想してそれを答えだと思い始める。

しかし、今回の「それでもいいんじゃない」という答えをいただいて、目が覚めた気がする。

そんな答えはいくら分析して帰納して抽出したところで、それが正しいかどうかなんてわからない。
その答えは自分でやってみるしかないんだ。 Just Do It!

正しい答えなどない。
自分で正しいと信じる道をガムシャラに進んだそのずっと先に、その考えが正しかったかどうかがあるだけだ。

そんなことを教えていただいた気がする。


だから、進もう!自分の信じたことを、ただやればいいんだ!

その先に答えはまっているんだから。